史料集Archive

封筒:素粒子の相互作用 (1934)Envelope: Interaction of El. Particles I, 1934

OU1934-A1 (2ページ) 日付: 1934年

湯川の整理はこの茶封筒より始まる。

大阪帝国大学に着任して2年目、原子核の中の陽子と中性子を結びつける力はどんなものか。この謎を解くために日々明け暮れていた湯川にガンマプライム線(𝛾’ ray)(今でいうパイ中間子)のアイディアが浮かんだのは1934年10月9日のことだった。この封筒には当時の貴重な講演原稿、論文原稿等が収められていた。

封筒の表側には毛筆で「Interaction of El. Particles, I, 1934」と記されている。無造作に書かれた英語も調和がとれて美しい。表にはOsaka Imperial Universityの英語表記が、裏側には「大阪帝国大学理学部 物理学教室」の日本語表記が印刷されている。(文: 細谷 裕)

史料提供:京都大学 基礎物理学研究所 湯川記念館史料室 (s02-030-001)
OU1934-A1-s02-030-001
BACK TO INDEX