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Phys Revのレフェリーへの反論Rebuttal to the Referee's Comment
OU1936-C7 (5ページ) 日付:1936年6月23日
湯川がアメリカの物理学会誌 Physical Review に投稿した論文「Density Matrix in the Theory of the Positrons」のレフェリーのコメント(史料OU1936-C5)に対する反論である。レフェリーの理解が間違っていること、湯川の理論では真空の電荷密度は有限になるが、ディラックの理論では無限大が残ることを説明している。湯川はこの反論でPhysical Review編集局の判断が覆されるとは思っていないが、レフェリーに誤りを指摘せずにはいられなかったのだろう。湯川にとっては苦い経験だった。Physical Review編集局、およびレフェリーに対する文面は非常に謙虚であるが、内心、納得がいかないことがありありと伺える。史料OU1936-C5の説明文も参照されたい。(文: 細谷 裕)
史料提供:京都大学 基礎物理学研究所 湯川記念館史料室 (E25-031)
OU1936-C7-E25-031