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計算ノート — 陽子の磁気能率Note: Magnetic Moment of Proton
OU1934-B8 (3ページ) 日付:なし
観測されている陽子の磁気能率が、陽子を単純にディラック場で記述される粒子と考えた場合の磁気能率から大きくずれているのを説明しようとしている。その計算ノートである。湯川は、自分が提唱したU粒子あるいはU場(今の中間子)を使って説明できないかと考える。陽子や中性子はU粒子を放出、吸収して入れ替わる。この相互作用が陽子や中性子の磁気能率を変えるのではないか。
現在では、陽子は主にクォーク3個で構成されており、陽子の磁気能率は3個のクォークの磁気能率の和として大体理解できることがわかっている。(文: 細谷 裕)
史料提供:京都大学 基礎物理学研究所 湯川記念館史料室 (s04-03-012)
OU1934-B8-s04-03-012