第2回(10/20)の実践講義
「物質と生命のはざま」
今井正幸(東北大学)
 最近、惑星や小惑星を探査して生命の痕跡を捜すプロジェクトが多く行なわれています。ご存知の通り、生命は我々がよく馴染んでいる有機分子、とくに両親媒性分子・液晶・高分子などの物質から構成されており、そのような物質の簡単なものは地球の外でも見つかっています。しかし、そのような分子から、どのようにしたら生物が生まれるのか?はまったくの謎です。そこで、いま世界では、人工的に生命を合成しようとする研究が非常に盛んに行なわれています。そのような研究を通して、生命と物質のはざま、すなわち物質が生命へと進化するにはどのようにしたらいいのかが、少しずつわかり始めています。今回は、生命の持つ最も基本的な機能をどのようにしたら再現できるのか?ということを物理の立場から検討して、そこからみた生命の起源に迫ってみたいと思います。そして、宇宙の謎、物質の謎に加えて生命の謎に迫ろうとする物理の世界を一緒に考えてもらえればと思います。
物質から生命へ


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