第５回（11/13）の基幹講義
「宇宙への旅立ち」
ビッグバン以前を見る
　アイザック・アシモフという作家の言葉で、「真実は、例のごとく、はるかに異様であるにちがいない」というのがあります。宇宙の研究は、まさにこの言葉があてはまる「概念のアクロバット」のような世界です。まるでSFを読んでいるかのように、インフラトン、ダークマター、ダークエネルギー、バリオジェネシス、なんていう異形のものたちが登場しますが、こいつらは脳がしびれるほど奇想天外なものばかりです。でも、とても大事なことは、これらがすべて地道な「観測」に支えられていることなんです。そして、全部、高校の物理とちゃんとつながるれっきとした「物理学」なんです。
　私の講義では、そんなことを話しつつ、私のグループが行っている「ビッグバン以前を見る」プロジェクトを中心に、宇宙研究の最先端について熱く語らせていただきます。また、皆さんの進路の参考に、科学者の研究生活についても、（ジカンガアレバ）触れたいと思っています。
　では、宇宙に思いをはせるひと時を共有しましょう。
宇宙背景輻射の観測
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