光とは一体何だろうか? その性質を詳しく調べてみると、とても不思議なものである。光は、回折や干渉効果を示すことから、水面を伝わる波のような性質をもっていることがわかる。一方で、その強度をどんどん弱くしていくと、光を1個、2個、3個と数えることができるようになる。このときは、粒子(光子)の集まりと考えると理解しやすい。しかし、この二つの性質は明らかに矛盾しているようにも見える。光は波なのか、粒子なのか? 電気回路を流れる電子もまた奇妙な性質をもっている。電子は、質量や電荷をもつミクロな粒子である。しかし、原子から放出される光(発光スペクトル)を詳しく調べてみると、電子が原子の中ではまるで波のようにふるまっていることが明らかになる。光や電子が波でもあり粒子でもあるという、量子の世界の法則とは? |