第5回(11/16)の基幹講義
「原子核・素粒子の世界への旅立ち」
花垣和則(大阪大学理学研究科)
質量の起源ヒッグス
 「この世界は何からできているのだろうか」,「私たちが住む宇宙はどのようにして今の姿になったのだろうか」,これらは大昔から人類が持つ普遍的な疑問でした。その謎を解き明かす学問が素粒子物理学です。そして,素粒子物理学では昨年,数10年に一度の大発見がありました。ご存知の方もいるかもしれませんが,ヒッグス粒子と呼ばれる,質量の起源に関連する新粒子が発見されました。
 質量の起源と言われたら,普通は「なにそれ?」という反応を多くの人がするのではないでしょうか。そもそも,質量とは何かを考える機会もあまりないのではないかと思います。でも実は,モノに質量がないと,この宇宙はとんでもないことになります。今回のお話では,宇宙の発展と質量とのかかわり,質量の起源と深くかかわっていると考えられているヒッグス粒子とはなにか,そして,ヒッグス粒子探索の最新状況について説明します。
ヒッグス粒子探索


Copyright (C) Osaka University. All Rights Reserved.