自然界をめぐる旅へのいざない
米国の雑誌 Time 100 では "The World's Most Influential People" として、様々な分野で世界に影響を与えた人物100人を毎年選んでいますが、1999年12月31日号の表紙に載った人物は特別な意味を持っていました。"Pearson of the Century" と呼ばれ、100年間で最も影響力があったと皆が認める人だからです。議論の末に選ばれたのはアルバート・アインシュタインでした。このことに象徴されるように、20世紀は「物理学の世紀」と呼ばれるにふさわしく、私たちが生きている自然界の成り立ちを解き明かす物理学が飛躍的に発展しました。最も重要な発見は、リチャード・ファインマンが語った次の言葉に尽きます。「もしいま何か天変地異が起こって、科学知識がすべて失われることになり、たった一つの文章だけしか次世代の生物に伝えられないということになったら、最小の語数で最大の情報を含む記述は何であろうか。私の考えでは、それは原子仮説(よび方は好きずきだが)だと思う。すなわち、すべてのものは原子 - 近い距離では互いに引き合い、あまり近づくと互いに反発しつつ、永久に動き回る小さな粒子 - から出来ている、ということである。これに少し洞察と思考を加えれば、この一つの文の中に、自然界に関する膨大な量の情報が含まれていることに気づくであろう。」

Saturday Afternoon Physics では、この自然界の成り立ちの美しさとそれを理解出来る人間の叡智のすばらしさを、高校生の皆さんに感じて貰うために様々なプログラムを用意しています。是非楽しんで下さい。


               
               「TIMEの表紙をかざるアインシュタイン」