コンピューターで見る固体の中の原子
 身の回りにある金属やセラミックスや樹脂などの固体は原子が寄り集まってできています。わたしたちが日常目で見る身の回りの固体は、とても静かで、多少、引張ったり曲げたりしたぐらいでは、悠然としていてあたかもなにも変化していないように見えますが、実は原子が見えるぐらいに拡大してよくみてみると、そのなかの原子は、とても騒がしく動き、とても忙しそうにあたふたとしているのです。それも、それぞれの原子が自由奔放に運動しているのではなく、集団としてお互い協調しながら運動していて、それが実は固体の性質を決めているひとつの大事な要素になっています。講義では、コンピューターシミュレーションを使って、固体のなかの原子がどんな動きをしているのかを観察し、それがわたしたちが日常みて感じている固体のどんな性質につながっているのかを説明します