世界の雷を求めて −地上から宇宙から−
 地球創生の頃から存在したと考えられている雷放電は,今日でも不思議な現象です。その雷放電のあるところなら世界中,何処へでも出かけて行って観測をしています。出かけて行っての観測ですから,現場では観測装置を自分達で設営します。当然宿泊場所の確保も観測を成功させる一つの大きな要因です。これまで観測を実施したのは,ノルウェー,中国,カナダ,インドネシア,アメリカ,フランス,オーストラリア,ブラジル,ベネズエラで,国内を併せれば十カ国です。つまり雷を追って,世界中を飛び回っているのです。そして地上では飽きたらず十年ほど前からは,人工衛星を利用した観測も行っています。また、現在はこれらに使う人工衛星をつくっちゃえということで、人工衛星を作るプロジェクトも行っています。そんな研究活動の苦労話を紹介しながら,いくつかの疑問点を考えてみることにします
  1. 雷雲に電気の貯まるメカニズム
  2. 雷放電開始のメカニズム
  3. 雷放電進展のメカニズム
  4. 落雷と雲放電のメカニズム
 全部判ってくれてはいいません。一つだけでも判って貰えたらいいなぁと思って講義をします。